寒冷地対策ケーブル
2015年01月08日
寒い季節になりますと、お客様より寒さに強いケーブルがほしいなどよく聞かれます、寒さによって、ケーブル自体が、どうしても硬くなり取り回しなど非常に不便になるとのこと。 そこで今回は、寒くても硬くなりにくいケーブルをご紹介したいと思います。
多種多様なケーブルもございまして、2014年2月には、いよいよ冬季オリンピックのソチで開催されますが、過去に長野オリンピックや北極、アラスカでの撮影で某テレビ局さんも使用している、ケーブルもごございますので、比較画像を交えてご紹介させて頂きます。
まずはVCTFのビニールキャブタイヤですが、こちらの被覆はその名の通りビニール被覆となっておりまして、ごく一般的な被覆の電線となります。
通常の状態ですと柔軟性に優れておりまして、取り回しがしやすくケーブルになります。
このVCTFを-18℃の状態で放置しますとこうなります。
非常に硬いです。この状態ですと取り回しに非常に苦労します。
続いてVCTFのソフトタイプでSVCTFがございまして、通常のVCTFより更に柔軟性に優れておりまして、黒の被覆となっております。
SVCTF -18℃
VCTFほどは硬くなりませんが、それでもまだまだ硬く多少時間をおいて動かしませんと、柔らかくはなりません。
次です。 ゴムキャブタイヤケーブルのCTと2PNCTです。
VCTFに比べ、耐油性、耐候性、耐熱性に優れおりまして、屈曲性能を付加させた多機能汎用ケーブルです。
CTは、天然ゴム、2PNCTはクロロプレンゴムの合成ゴムとなります。 2PNCTのクロロプレンゴムは、天然ゴムの改良版となり、耐候性・耐熱性に優れておりますが、低温で使用の場合、結晶化しやすい為、天然ゴムに比べ低温の使用環境にはむいておりません。
2PNCT(合成ゴム)-18℃
CT(天然ゴム)-18℃
2PNCTに比べ天然ゴムのCTは、柔軟性を保っておりますが、ケーブル外径が太く電力系のケーブルとしては使用できます。
最後にシリコン被覆のケーブルとなります。
シリコンですと、耐熱は約150℃耐寒は-60℃ほどとなります。
弊社でもシリコン材質のケーブルは、いろいろありますが、その中でも音声用ケーブルとなりますが、 RS-4E6という商品が、冬季長野オリンピック、北極、アラスカ、シベリア、ゴビ、サハラなど有名テレビ局取材班の方々より絶賛をいただいているケーブルとなります。
せっかくなんで、RS-4E6の画像となります。
RS-4E6 -18℃
ご覧の通りいままで紹介したケーブルの中でも一番変化がございません。
このシリコン材質の物でしたらどんなに、過酷な寒さの環境にも硬くならず、スムーズなケーブルの引き回しをしてくれると思います。
そんな寒さに強いその他のシリコン材質のケーブルですが、音声ケーブル用のRS-4E6、同軸タイプのRS-4C2VS、RSF-MS 0.2sq、配線材などですとRSCBがございます。
以上比較画像を交えたご説明となりましたが、寒冷地で使用する場合シリコンタイプの材質が一番適していると思われます。来年2月に開催されるオリンピックのソチの気温も2月になりますと‐12℃から-13℃ほどとなりますので、最後に紹介しました、音声ケーブルのRS-4E6、同軸タイプのRS-4C2VS、でしたら問題なく使用はできるかと思います。