NRF-005T 非磁性体ノイズ抑制テープ
旭化成株式会社が開発したPULSHUT(パルシャット)®(高機能不織布)を用いたノイズ抑制テープ。
磁性体を一切使用していない画期的なノイズ抑制材で、AV機器やケーブルから発生する電磁ノイズ・放射ノイズを抑制し、より原音に近い音を再現します。
商品詳細
概要
“清水に魚住まず”に陥らぬこと
パルシャット®は磁性体を一切使用していない画期的なノイズ抑制材で、AV機器やケーブルから発生する電磁ノイズ・輻射ノイズを抑制し、より原音に近い音を再現することができます。
オヤイデ電気ではセンダスト合金系電磁波吸収材「MWAシリーズ」を製品化し、ロングセラー商品として大変ご好評いただいております。このたびは高周波ノイズに敏感な現代ニーズに応えるべく、更なる高性能化を目的とした新しいノイズ抑制材の開発に着手したのが「NRF-005T」です。
私たちが重視するのは“清水に魚棲まず”に陥らぬこと。ノイズ吸収効果を謳うオーディオアクセサリーは、入念な設計を行わないと音楽や映像から本来あるべきニュアンスや臨場感まで濾過し、生気を失わせてしまう恐れがあるからです。
NRF-005Tはノイズ対策と原音忠実性のジレンマを解消し、全てのオーディオファイルにおいて画期的かつ革新的な商品をご提供いたします。
「PULSHUT®」とは?
従来のノイズ抑制材は磁性体の材質や使用量を調整することにより、ノイズ抑制量をコントロールできる性質を持っています。それらは高い磁性損失特性を持ち、電磁ノイズを熱変換することでノイズ吸収効果を得ています。
その反面、特定周波数帯域のインピーダンスが上昇し、これが原音となる波形にも影響を及ぼします。これはフェライトコアの性質に近いものです。オーディオ業界では磁性体が招く「電磁界の発生=音質が変化する」という性質が知られており、ノイズ対策と原音忠実性は排反的な関係にありました。EMC/EMI対策と同様に、オーディオにも適切なノイズ対策が必要だったということです。
パルシャット®は高機能不織布に特殊表面加工を施すことで、非磁性体でありながら高いノイズ抑制性能を有しています。この特性により、原音となる波形への影響を抑えつつ、ノイズ成分のみ抑制することが可能となります。
「PULSHUT®」の5つの特徴
- 磁性体を一切使用していない高機能不織布。
- MHz帯~GHz帯まで広い周波数帯域のノイズに有効。
- 基材は0.05mmと薄く、非常に軽量。
- 柔軟性に優れており、凹凸面への貼り付けが可能。
- シート表面、断裁面ともに絶縁性が高い為、導電面にも貼り付けが可能。
簡単な使用で優れたノイズ吸収効果を発揮
使い方はいたって簡単。オーディオ機器の入出力端子、ノイズの発生しやすい箇所の周辺、ケーブルやプラグに貼りつけることで、 高いノイズ抑制効果を発揮。
原音となる波形を変形・歪ませることなくノイズフロアを下げ、付帯音の少ない繊細な表現力が向上します。また、映像では輪郭の滲みが減少し、色彩の鮮明さが増すなどの効果が得られます。
音質においては S/N 比の改善、重心の安定化、定位する音像のフォーカスが合い、空気の隙間を埋めている雑音感の排除、音場感の拡大が感じられ、映像においては階調表現、発色の向上などに寄与します。
ハサミでカットして貼り付ける、フレキシブルな作業性
ハサミ等で簡単にカットでき、フレキシブル性に優れ、ケーブル等、曲面にも貼付け可能。加工性、作業性に優れています。
アクリル系粘着剤はリワーク可能な粘着力でありながら、十分な保持力を持ち合わせ、何度も貼り付け直すことができます。
また支持体に PET 樹脂を使用し、カット後も形状が安定し、不織布がほつれることなく貼り付けができます。軽くテンションを掛けながら貼り付けるのが、きれいに仕上げるコツです。
RoHS指令をクリアし環境負荷を低減
環境負荷物質(鉛、水銀、6価クロム、カドミウムなど)の含有を測定限界以下とし、RoHS指令をクリアしています。
音響用途以外の分野にも
高周波ノイズ対策として様々な活用方法が期待できます。
※例)「磁性を嫌う機器へのノイズ対策」「軽量・薄厚のノイズ抑制材として」「PC・スマホ・ゲーム機の高周波ノイズ対策」等
よくある質問
Q:NRF-005Tは導電している箇所に直接貼り付けても問題ないですか?
A:問題ありません。抑制剤となるPULSHUT®と粘着剤のどちらも高い絶縁性を有しています。
Q:銅やアルミなど金属テープ類との違いは何ですか?
A:NRF-005Tは高い絶縁性を持っていますが、金属テープ類は導電性の高いテープとなります。
NRF-005Tのノイズ抑制メカニズムは「抵抗損失」によるものですが、金属テープ類は「遮蔽」によるノイズ抑制が主となります。
Q:NRF-005Tの上から収縮チューブ等で覆い被せても問題ないですか?
A:問題ありません。むしろ剥がれにくくなり、接触が安定する為、お勧めできます。
Q:使い過ぎによるデメリットはありませんか?
A:電気的なデメリットはありません。使用量に応じてノイズ抑制効果が増しますが、原音に対して殆ど影響はありません。
Q:ギターのピックアップやキャビティ内に使用することで、ノイズ抑制効果は得られますか?
A:NRF-005Tは高い絶縁性&電界ノイズを抑制する為、ジーッというノイズは殆ど落ちません。しかしピックアップに内包する電界ノイズを抑制することで、出音に影響する可能性はございます。
“NRF-005T”と“MWAシリーズ”の違い
オヤイデ電気では、既にご好評いただいているセンダスト合金系電磁波吸収材「MWAシリーズ」があります。MWAシリーズは音質調整の要として、オヤイデ電気製品内でも広く採用している優れたノイズ抑制材の一つです。
パルシャット®は全く新しいノイズ抑制材である為、MWAシリーズと異なる特徴が多数存在します。それぞれの性質から適材適所を見極め、ご自身の環境下で併用することにより、オーディオシステムのS/N改善効果・ポテンシャルの発揮に貢献することができます。
NRT-005T | MWAシリーズ | |
---|---|---|
ノイズ抑制材 | 旭化成株式会社 パルシャット® (高機能不織布に特殊表面加工) |
センダスト合金系扁平金属粉 |
抑制材の磁性 | 非磁性体 | 磁性体 |
磁界抑制効果 | △ | 〇 |
電界抑制効果 | 〇 | 〇 |
メカニズム | 抵抗損失を熱変換 ※磁性損ではない | 磁気損失を熱変換 |
体積抵抗値 | ≧1.0 x 10^12(Ω・cm) ※高い絶縁性を持つ |
5 x 106(Ω・cm) ※抑制材は導電性を有する |
厚さ | 0.05mm | 0.1mm/0.3mm/1.0mm |
密度 | 0.8g/cm3 | 69.3g/cm3 |
原音への影響 | 使用量に関係なくほとんど変化しない | 使用量が増えることで変化する |
ノイズへの影響 | 使用量に応じて抑制効果が高まる | 使用量に応じて抑制効果が高まる |
製品仕様
ノイズ抑制材 | パルシャット®※1(高機能不織布に特殊表面加工) |
---|---|
粘着面 | アクリル系粘着剤(片面低粘着) |
テープ幅 | 15mm |
長さ | 約4m |
厚さ | 約0.11mm(基材0.05mm + 粘着剤厚 約 0.06mm) |
密度 | 0.8g/cm^3 |
表面抵抗値 | ≧1.0 x 10^12Ω/cm |
体積抵抗値 | ≧1.0 x 10^12Ω/cm |
張力 | 3.5kgf/cm^3 |
使用温度範囲 | -20~90℃ |
環境対応 | RoHS適合・ハロゲンフリー・REACH対応 |
※1 PULSHUT®、パルシャット®は旭化成株式会社の登録商標です。
外部リンク
一般財団法人日本オーディオ協会が発行する「JASジャーナル2024年秋号」にて、オヤイデ電気が「NRFシリーズ」について寄稿しました。
NRFシリーズのベースとなる「PULSHUT(パルシャット)」の開発の背景から特長についてをエム・エーライフマテリアルズの担当者が、オーディオ・ケーブルにおけるノイズ抑制材についてを弊社・原田が執筆しております。是非ご覧ください。
原音となる波形にほとんど影響を及ぼさない非磁性体ノイズ抑制材「PULSHUT」
オヤイデ電気ショップブログ
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